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いい邦題だ【リメンバー・ミー】

吹替にあらわれるあのダサいフォントをまずどうにかしてくれよ。

ディズニーピクサーリメンバー・ミーのフレッシュな感想

宣伝や評判にあった家族愛がどうたらかんたら、というのは押し付けてこなかったので、また嘘宣伝だったと確認できてよかった。
家族愛、自分が苦手なテーマのひとつだ。
無償の…永遠の…絶対的な…立派な枕詞のつく愛はどうも偏屈な自分には性に合わない。
今回はどんな美しい物語を見せられるのかと嘘宣伝と思いつつもヒヤヒヤしていた。
もちろん美しい愛が描かれていたが、従来の家族愛というよりも、もっと、いろんな形の愛が描かれていた印象だ。
愛というと重い気がする、もっと単純に、好きって気持ちがテーマだった。
好きって気持ちは消えない、隠せても偽れない。
自分を捨てた父でも忘れなかった、自分たちを捨てた夫でも忘れられなかった。
もちろん音楽だったり家族だったり友だちだったり仕事だったり偉人だったり、好きなものっていろいろあって、そんな好きって気持ちが運命を繋いでくれるよね、って言ってるような気がしました。
家族万歳な作品だったら拒絶反応だすところだったけど、バランスのよい描き方だった。
お節介で鬱陶しいのに邪険にできなくて、時には人生の障害になるのが家族だよね、家族愛って不器用だよね、ってバランスだったからよかったよかった。
家族だいじにしような!居場所だよな!
みたいなテンションじゃなくて、
どんな人生を送ってもどんな惨めで愚かな人間でも、おまえのことを忘れない忘れられない忘れてくれないのが家族だね、
ってテンションなのがよかったね。
あとは、
吹替で声をあてていた少年が変声期だったというのもあり、これはもうすごくセクシーな声で、
この声を聞くためだけに吹替をみてもよいと思います。
歌声もよかった。陽気なメロディの中に哀愁が潜む楽曲がおおく、彼のせつない歌声とマッチしていた。
あとは、
この話では泣けないイキりオタクになってしまったことを痛感したのは苦しい。
共感性羞恥を発症するシーンもおおく、もっと純粋な心で見たいとも思った。
あとは、
同時上映のアナと雪の女王の短編、オラフが放つ「誰も来ないパーティってすごいサプライズだね」というブラックジョークが強烈すぎて本編をくっているし、本編でロウソクのたくさん飾られた祭壇がうつるたびに火事を心配してしまうので、この同時上映は失敗だったと思います。
あとは、
おばあちゃんがすごくシワシワ

けっきょく、また観たいと思うくらいにはおもしろかった。南米の色使いはカッコよくてオシャレで、画面がすごく華やかで、画をみるだけでもおもしろい。ついストーリーを追ってしまうが、映像が私の好きな華やかさだった。
あの原題からこの邦題をもってくるのもセンスがいい。意図的じゃなくてもセンスがいい。
今年はマリーゴールドをむしってしまいそうだ。